派遣社員として働いている方の中で、「副業がしたい!」「できそうな副業ないかな?」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、派遣社員が副業をする前に確認するべきことやおすすめの副業を紹介していきます。
副業する際の税務処理についても解説しているので、本記事を読み終わった後には、副業をする際に知っておくべき知識が付くはずです。
副業に関する法律や就業規則、税金についてを理解し、安心して副業を始めましょう。
目次
派遣社員は副業をしても問題ない?
法律的には副業OK
まず、副業とは「本業以外の仕事」のことです。
本業に加えて、別の仕事で収入を得たい人も多く、派遣社員の人にも同じように副業を検討している人も多いと思います。結論から言うと、法律的には正社員も派遣社員も副業をすることが可能です。
派遣会社の就業規則に従う
法律では副業可能となっていても、各社によって「就業規則」というものが定められており、会社によっては副業を禁止していることがあります。そのため副業を検討する際は、必ず確認をしておきましょう。
派遣会社との信頼関係が大切となる派遣社員にとって、就業規則に従うことが何よりも大切です。
副業をする際の注意点
副業をするにあたっての注意点は
の3つです。1つずつ確認していきましょう!
まずは「情報管理」についてです。
これは本業にも副業にも言えることですが、片方の職場で得た情報をもう一方で漏洩しないよう、細心の注意を払いましょう。
2つ目は、「稼ぎすぎに注意しなければならない」という点です。
副業をしている方の中には、「103万円の壁」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
「103万円の壁」とは、年間の所得が103万円を超えると「所得税を納める必要がでてくる」というものです。本業・副業の年間収入合計が103万円以上になると税金が発生し、トラブルの元になることも。
扶養を受けている方は、親や配偶者の税金負担にもかかわってくることなので、毎月の収入と照らし合わせながら、調整していくと良いでしょう。
年末調整や確定申告などの税務処理については後ほど詳しくお伝えしていきます。
3つ目は「スケジュール管理」についてです。
2種類の仕事をすることになると、当然仕事内容やシフトの管理が複雑になりますよね。
時間の管理はシフトアプリを利用すると便利です。
どちらかの仕事に迷惑をかけることのないよう、しっかりとスケジュールを管理して仕事をしましょう。
副業選びのポイント3つ
副業は、基本的に本業の空いた時間に行うことになると思います。異なる仕事を2つこなすということは、身体的にも精神的にも労力を使うものです。
自分にあった副業を選んで、無理なく続けられるようにしましょう。
ここからは、副業選びのポイントを3つご紹介します。
本業をしっかりとこなせた上で隙間に副業として働くのですから、ある程度シフトが融通の利く仕事を選ぶとトラブルになりにくいでしょう。
あまりたくさん仕事を入れてしまうと過労や仕事を抱えるプレッシャーから体調を崩してしまうことも。バランスを見ながら、自分に合った仕事を選びましょう。
イベント運営のバイトや、日雇い派遣等固定ではなくスポットで入る副業の場合は、体力や人間関係等の負担が少なく済みます。
日払いしてもらえる所も多いので、急にお金が必要になったときなどにもおすすめの仕事です。
おすすめ副業5選
派遣会社に登録している方にピッタリな副業をご紹介します。
「ゆくゆくはフリーランスで働きたい!」という方の練習にもなる副業もありますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
1.クラウドソーシングサービス
まず紹介するのが、クラウドソーシングサービスです。クラウドソーシングとはクラウド(群衆)と ソーシング(業務委託)を組み合わせた造語であり、多くの人々が気軽に仕事を始めることが可能です。
幅広いジャンルに挑戦したい人におすすめなクラウドワークス
国内最大級のクラウドソーシングサービスとして有名なのが「クラウドワークス」です。
仕事依頼数も圧倒的で、クリエイティブな仕事から軽作業まで様々なジャンルの仕事が豊富にあることから自分に合った仕事を探すことができます。
軽作業で稼ぐならランサーズ
クラウドワークスと並んで人気のサービスが「ランサーズ」です。
こちらにはネットショップの商品登録代行やお礼状の作成代行など、誰でも簡単にできる仕事がたくさんあり、その実績はメディアで紹介されるほどです。
2.アフィリエイト
アフィリエイトとは商品を自分のSNS等で紹介することにより広告料が入るシステムの副業です。「ブログのついでに」という風にやっている人が多く、気軽に始めることができるでしょう。
手軽に始められる一方で、収益を生むには比較的時間のかかる手段ですので事前に情報収集をすることをおすすめします。
3.代行サービス
副業であっても体を動かして働きたいという方には、代行サービスをおすすめします。
代行業務のなかでも比較的はじめやすいものを3点挙げてみました。
- 家事が得意な人におすすめな家事代行サービス
- 人とのコミュニケーションが好きなら合コン出席代行
- 運転が好きなら運転代行
上記のように、自身の趣味や特技の延長で副業になることもあることを知っておくと良いでしょう。
4.YouTube
YouTubeでの副業は、自身で動画を制作し広告で収入を得るという方法が主です。
最近はYouTubeで副業を始める方がとても多く狭き門ですが、うまくいけば本業にすることも可能でしょう。
5.派遣の掛け持ち
派遣の掛け持ちをすることも一つの手段です。
しかし、就業規則を確認することを忘れないようにしましょう。
例えば「スタッフサービスは副業禁止」という風に派遣会社によっては規則に副業のことが書かれているケースがあります。
副業を検討する前に、自身の登録している会社の規約を確認しておきましょう。
派遣会社の掛け持ちをお考えの方向けに、代表的な派遣会社の特徴をご紹介します。
福利厚生が充実=テンプスタッフ
ライフサポートやカルチャー講座のサポートが豊富で、ワークライフバランスを大切にできそうな福利厚生が整っています。
時給が良い=パソナ
派遣会社業界でも「パソナは時給が良い」と評判です。
実際に同じ企業の求人でも、「パソナの方が100円時給が高い!」ということがしばしば見かけられます。
マージン率が良い=テイケイワークス
マージンとは「紹介料」のことで派遣会社がもらう金額のことです。
この割合は、大手の場合28%~30%ですが、テイケイワークスは25.5%と低く、良心的だと言われています。
ダブルワークをする際の税務処理は?
ここからは、ダブルワークを始めたら必ず経験する【税務処理】について解説していきます。
「税金のことだから難しい」と思ってしまうかもしれませんが、ひとつずつポイントを押さえていけば大丈夫です。分かりやすく要点をお伝えしていきます。
年末調整は給料が多い方の会社で行う
年末調整は12月頃に行われる税等の調整作業です。
年末調整は給料を多くもらっている会社で行うことが一般的ですから注意しましょう。
また、年末調整終了後にもらえる「源泉徴収表」は各種申告で利用することがありますので、必ず保存しておいてください。
年収20万円以上の場合は確定申告が必要
収入と所得が年収20万円を超えるようであれば税務署での確定申告が必要です。
「収入と所得」と書きましたが、
- パートや派遣などの場合は経費がかからないので収入が20万円
- クラウドソーシングの場合は自分で経費を負担するので所得が20万円
という違いがあります。
所得とは、売上(収入)から経費や控除を差し引いた金額のことです。収入が20万円を超えていても、経費を差し引いた額が20万円以下なら確定申告は必要ありません。同じように見えますが、違いがありますので注意してください。もし確定申告が分からない、という場合は事前に余裕をもってネットで税務署の案内を確認したり、電話で問い合わせておくようにしましょう。
皆さん最初は戸惑いますが、慣れてしまえばスムーズにできますよ。
住民税の申告は必須
住民税に関しては、年収を問わず申告が必要ですから必ず申告しましょう。
収入によって申告する場所が異なりますので注意が必要です。
基本的には
- 年収20万円以上の場合は税務署で確定申告を行う
- 年収20万円以下の場合は市区町村の役所で申告する
の2点を押さえておくと良いでしょう。
少しなら……は絶対NG!副業が必ずバレる理由とは
「申告とか言ってるけど、副業だしそんなに稼いでいないからバレないよね」と思っている方、それは大きな間違いです!
結論から言うと、副業は確実にバレます。
ではなぜ副業がバレてしまうのか、その理由をわかりやすく解説します。
住民税の額が変わる
納めている住民税から副業が本業の企業にバレるということがあります。
なぜバレるのか仕組みを簡単に解説すると、住民税は「企業から自治体に報告が行き、報告にあるあなたの収入をもとに住民税が決定する」という仕組みになっています。
ここで本業以外に副業で収入があると、本業の収入と自治体が知っているあなたの収入との金額にずれが生じます。結果、本業で務めている企業にあなたの副業がバレてしまうのです。
年末調整でバレる
年末調整から副業がバレるケースもありますのでご注意ください。
働いていると年末調整で「給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書」を提出する必要が出てきます。
この書類には本業の所得はもちろん、副業で得た収入も記載する必要がありますので、この書類から副業をしていることがバレてしまうのです。
社会保険の変化
社会保険は複数の企業でかけることはできません。
しかし、副業で社会保険の条件を満たすほどの収入があった場合には「被保険者所属選択届・二以上事業所勤務届」を提出する必要があり、この作業から副業がバレてしまうことがあります。
まとめ:副業を始める前には必ず派遣会社の就業規則を確認しよう
今回は、派遣で働く人が副業をしたい時に役立つ用法をご紹介しました。
- 派遣で働きながら無理なく副業ができる職種の提案
- 副業によって発生する税処理の問題とその解決法
- 副業がばれる理由とその対策
を解説してきましたがいかがでしたか?
近年は、コロナ禍で仕事が激減して副業をせざるを得ない方が増えています。生きるためには必要なことですが、どうしても法律の縛りや就業規則というものがありますので、その決まりを守りながら仕事をしていくことが大切となるでしょう。
しっかりとルールを守って、自身の心身に影響がないように副業を選んでみて下さいね。
あなたの副業スタートを心より応援しています!