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派遣社員は社会保険に加入できる?加入条件や保障内容も徹底解説

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「派遣社員として働きたいけと、派遣社員でも社会保険に入れるのか」「そもそも社会保険にはどのようなメリットがあるのか」といった不安や疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、派遣社員が知っておくべき社会保険の仕組みと、加入できる条件をご紹介します。

社会保険のサービス内容を丁寧に解説するので、これから社会保険に入りたいと考える方も参考にしてみてください。。退職後の社会保険の扱いや、加入したくないケースの対応給料から社会保険料がいくら引かれるのかについても述べるので、社会保険の見直しや加入をお考えの方は、ぜひご覧ください。まず派遣会社のしくみについて詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。

目次

派遣社員も社会保険に加入できる?

派遣会社に登録したときに、「社会保険には加入できるのか」と気になってしまう人は多いでしょう。

社会保険の仕組みは複雑なので、「そもそも何のために社会保険に入るのか」という疑問を持たれる方もいるかと思います。

社会保険は、加入することによって万が一の事故や病気、失業などの災厄に見舞われた際にお金が支給されるという大きなメリットがあります。派遣社員も社会保険に入ることは可能ですが、社会保険の種類ごとに加入の条件があるので、まずはそれぞれの社会保険について理解した上で条件を確認することが大切です。社会保険の種類に関しては、次の見出しで見ていきましょう。

社会保険は全部で5種類。内容と派遣社員が加入できる条件とは?

すべての派遣社員が必ずしも社会保険に加入できるかと言うと、そうではありません。派遣社員として働く人が社会保険に加入するためにはいくつか条件があります。

もちろん、ただ派遣会社にスタッフとして登録しただけで社会保険に加入することはできません。

実際に派遣社員として派遣先企業で勤務しているのは大前提として、他にも細かな条件がありますので、保険の種類ごとに解説していきます。

社会保険はさまざまな保険の総称であり、内容としては5つに分類され以下のようになります。

・健康保険

・厚生年金保険

・介護保険

・雇用保険

・労災保険

それぞれの保険の加入条件や受けられるサービスについて見ていきましょう。

健康保険

健康保険、いわゆる「健保(けんぽ)」は、あなたが病気やけがをした際に医療機関での代金を一部負担してくれる保険です。

保険に加入した際の保険料の支払いはあなたと会社が半分ずつ負担します。

さらに、健康保険の中には、あなたが万が一けがや病気で会社を休んだ際に手当金を受け取ることができる「疾病手当」という制度もありますから、覚えておきましょう。

健康保険の基本的な加入条件は以下の通りです。

・一週間の所定労働時間が正社員の4分の3以上であること(もしくは1週間の所定労働時間が20時間以上)

・1年以上の雇用が見込まれること

・給料が月額88,000円以上であること

・学生でないこと

・従業員の数が501人以上であること

生活していくうえで病院にかかる機会は必ずありますから、どの働き方であったとしても健康保険への加入は必須といえるでしょう。

健康保険と国民健康保険は何が違う?

「健保」と並んで耳にする機会が多い「国保」が、国民健康保険を指しています。会社で加入する健康保険とは異なり、自営業の方や会社を退職した方が加入する保険です。保険の役割としては健康保険と変わりません。

大きく異なるのは、健康保険は保険料の支払いが会社との折半でしたが、国民健康保険は全額自己負担となります。

無保険でいるのは危険なので、会社を辞めた際はすぐに国民健康保険への切り替えをするようにしましょう。

介護保険

介護保険とは、40歳以上で健康保険に加入している方が必ず加入する必要がある保険です。支払い期間は40歳から64歳までで、保険料は加入者と会社が半分ずつ負担します。

介護保険に加入することで、将来的に介護が必要になった際に居宅や施設でサービスを安価に受けることができます。

介護保険の基本的な加入条件は以下の通りです。

・40歳以上であること

・一週間の所定労働時間が正社員の4分の3以上であること(もしくは1週間の所定労働時間が20時間以上)

・1年以上の雇用が見込まれること

・給料が月額88,000円以上であること

・学生でないこと

・従業員の数が501人以上であること

平均寿命が伸び続ける現代において欠かせない重要な保険です。

厚生年金保険

厚生年金保険は、あなたが65歳を超えて老齢基礎年金(いわゆる年金)を貰い始めた時に、老齢基礎年金に上乗せして支給されるものです。加入者が特定の障害をおった際など、働けなくなった時に効果を発揮します。

また、加入者が亡くなった場合に家族に支給されるというシステムも併せ持っています。

厚生年金保険の基本的な加入条件は以下の通りです。

・一週間の所定労働時間が正社員の4分の3以上であること(もしくは1週間の所定労働時間が20時間以上)

・1年以上の雇用が見込まれること

・給料が月額88,000円以上であること

・学生でないこと

・従業員の数が501人以上であること

年金生活や障害によって働くことが難しくなった場合に役立つ制度です。

労災保険(労働者災害補償保険)

労災保険は仕事中や通勤途中のけがや事故、または業務が原因で病気になった際に保障を行ってくれる制度です。

労災保険の支払いは全額雇用者負担なので、個人がお金を支払う必要はありません。

正社員や派遣社員だけでなく、アルバイトやパートなどの雇用形態でも自動的に加入します。個人で特別な手続きなどを行う必要もありません。。

雇用保険

雇用保険は失業した際に力を発揮する保険です。

万が一あなたが失業した場合、再就職するまでの失業手当の給付や、再就職支援をしてくれる役割を担っています。

保険加入条件は、以下になります。

・勤務開始から31日以上働く見込みがあること

・1週間あたり20時間以上働いていること

・学生ではないこと

働いている方の多くが該当する条件なので、基本的には雇用保険に加入することとなるでしょう。「雇用保険なし」とされた場合は、1週間に20時間以上の勤務実績が無いことが考えられます。

「勤務が週3回5時間だけ」というパートの方やアルバイトの方は雇用保険の適用外であることが多いです。

派遣社員は退職後でも保険証を使える?

書類を確認している様子

「派遣社員であった時は健康保険に加入していたけど、今後退職したら保険はどうなるの?」

と疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。

結論から言うと「退職後は国民健康保険への切り替えが必要」です。

派遣会社に所属して就労していたことによって健康保険に加入していましたが、退職した後は派遣会社は保険料を支払ってはくれません。

ですから、自分で国民健康保険に加入して保険料を払う必要があります。

任意継続を希望すれば退職後でも社会保険が使える

上記で自分で国民健康保険に加入して保険料を払う必要があると紹介しましたが、例外もあります。

「任意継続」といって、退職前に2ヶ月以上保険料を支払っていれば退職後も2年間まで健康保険に継続加入できる制度があります。国民健康保険加入となると保険料が一気に上がってしまうので、使うと便利な制度です。

ただし、任意継続は退職日から20日以内に申請する必要がありますから、申請漏れには注意しましょう。

国民健康保険に切り替える場合の手続き

健康保険から国民健康保険に切り替える手続きは、あなたが住んでいる市区町村で行います。

自治体によって金額や手続き、提出する書類などが異なってきますから、切り替えの際は住んでいる市区町村の健康保険窓口に問い合わせましょう。

派遣社員だけど社会保険に加入したくない場合

派遣社員だけど社会保険に加入したくない場合

メリットの多い社会保険ですが中には「加入したくない」と考える人もいます。

給料が安い場合は「引かれる社会保険料が高くて何のために働いているかわからない」と感じてしまい、社会保険加入をためらうこともあるでしょう。

加入したくないのであれば、家族の扶養や国民健康保険に加入することをおすすめします。

入りたくない場合も加入義務が生じることがある

「社会保険に入りたくない」と思っていても、条件次第で加入義務が発生する可能性があります。社会保険の加入義務が発生する条件は、「年収130万円」です。

家族の扶養内で働いている場合は、年収が130万円を超えないように特に自身の給料について細かく把握しておけなければいけません。「知らないうちに社会保険料が発生していた」という事態になりかねないので注意しましょう。

年収が130万円を超えた場合は強制加入になる

前述の通り、年収が130万円を超えると社会保険への加入が強制となります。この場合の年収とは「総支給額」を指します。給料を確認する際には、給与明細にある「総支給額」を確認してください。

家族の扶養に入っていても、収入が130万円を超えると扶養から外れてしまいます。扶養から外れてしまうと社会保険料の支払い義務が発生するので注意が必要です。

また、会社が501人以上在籍する大手企業の場合は106万円から社会保険に加入しなければならないケースもありますから、必ず事前に確認しておきましょう。

派遣社員の給料から社会保険料はいくら引かれる?

派遣社員の給料から社会保険料はいくら引かれる?

社会保険の加入条件について確認しました。

次は「社会保険料月々いくらくらい払わなければいけないのか」という疑問について、具体的な金額を元に解説します。

端的に説明すると、派遣社員の手取りは額面金額(総支給額)から税金と社会保険料を引いた後の金額になります。

税金と社会保険料はお住まいの都道府県や扶養家族の有無等によって変動します。

今回は一例として、総支給額が20万円の場合に手取りがいくらになるかを確認していきましょう。

まずは額面金額を算出する

「額面金額」は働いた際にもらえる給料の総支給額で、基本的な給料の他に「時間外手当」「家族手当」「通勤手当」などの項目が加算されることがあります。

今回は額面金額を「20万円」として解説していくので、見ていきましょう。

条件は以下のように仮定します。

  • 扶養家族なし
  • 東京都住まい
  • 交通費等の手当なし
  • 40歳未満で介護保険の支払いはなし

額面金額から所得税と社会保険料を控除する

額面金額を算出したら、額面金額である「20万円」から所得税と保険料を控除(引く)してみましょう。

総支給額が20万円の場合、

健康保険=9,840円

厚生年金保険=18,300円

雇用保険=600円

源泉徴収税=3,770円

となり、控除額計は32,510円です。

そのため、200,000円(総支給額)-32,510円(控除額)=167,490円(手取り)となります。

実際に自分に合わせた具体的な控除金額を知りたい方は、専用のシミュレーションアプリなどもあるので、確認してみましょう。

派遣社員が社会保険に加入する際の注意点

派遣社員が社会保険に加入する際の注意点

いつから加入できる?初回契約2ヶ月の間は社会保険に入れないことも

すぐに社会保険に加入できる会社もありますが、ほとんどの会社は実際に就労して2ヶ月が経過してからの加入となります。

派遣会社によって条件やタイミングが若干異なりますから、派遣登録した際には必ず所属する派遣会社に問い合わせておきましょう。

無保険状態での勤務は不安が付きまといますから、当日から保険対象だと安心して働けます。

社会保険・福利厚生については就労先ではなく派遣会社に確認

派遣は働くのは就労先ですが、雇用されているのは派遣会社です。そのため、社会保険や福利厚生については、派遣会社に確認をしましょう。加入の手続きは派遣会社で行ってくれるので、自分で手続きを行う必要はありません。しかし、派遣会社に提出しなければいけないものがありますので、次項で確認していきましょう。

加入する際に派遣会社に提出するものは?

社会保険に加入する場合には、派遣会社に下記の3つを提出してください。

  • ・雇用保険被保険者証
  • ・年金手帳
  • ・マイナンバー(扶養家族がいる場合は家族全員分)

退職時に雇用保険に加入していたことを証明する雇用保険被保険者証を受け取っておき、新しく働く派遣会社に提出する必要があります。また、年金手帳を会社に預けていた場合も、退職時に会社から受け取っておかなければいけないので、忘れないようにしてください。

配偶者の扶養に入っている場合は?

配偶者の扶養に入る際は、配偶者の働いている会社で手続きを行います。そのため、派遣会社で手続きを行う必要はありません。しかし、派遣は正社員と同様の勤務時間を求められるケースが多いため、事前に扶養内で働きたいという旨を伝えておいたほうが良いでしょう。また、「就労先で残業が多く、残業代も含めると130万円を超えてしまった」という可能性もあるので、年収や就業時間には注意してください。

まとめ:派遣社員でも社会保険に加入できる

派遣社員でも社会保険に加入できる

今回はみなさんが一度は悩むであろう社会保険料について、実際の金額を例として紹介しながら細かく解説しました。

社会保険を支払いたくないと思っていても年収130万円を超えると加入義務が発生することや、加入には2ヶ月以上の勤務実績が必要であるということお分かり頂けたかと思います。

また、具体的な控除金額をシミュレーションしたことにより、自分はどれくらい納めるといいかが分かりやすくなりました。

社会保険料は確かに決して安くありませんが、社会保険に加入することで、あなたがもしも働けなくなった場合にとても心強い存在となります。

目先の手取りを気にすることももちろん大切ですが、将来を見据えて社会保険の加入について検討してみましょう。

一歩踏み込んで、派遣会社の複数登録の保険事情について詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。

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